仕事は楽しいかね?
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著者
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デイル・ドーデン <訳/野津智子> | |||||
出版社
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きこ書房 | |||||
定価
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本体価格 1300円+税 | |||||
第一刷発行
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2001/12/10 | |||||
ISBN4−87771−078−7 |
ヒーフリー、トレヴァー、ジョエルに捧げる 読めばすぐ実践できるすばらしいアイテアにあふれた本だ。 あなたの人生を一瞬にして変えるアイデアとツールにあふれた本だ。 問題はいかにして芸術家であり続けるかということだ。 ─―パブロ・ピカソ 子ブタで子ブタを超えることはできない。
仕事は楽しいかね? 不思議なことに、不運は得てして好運に変わり、好運は得てして不運に変わる。 たとえば、これ以上ないほど最悪の条件で始まったある夜の話をしよう。 シカゴの基準からすれば大した吹雪ではなかったが、除雪機は夏に向けてすでに倉庫に放り込まれており、滑走路の雪を取り除くのは翌朝になるということだった(文字にするとどこか作り話のようだが、たしかに私たちはそう説明された)。 そのときは、好運だなどとはまったく思えなかった。 ところが実際には、私は空港にいて、何千人という不機嫌そうなビジネスマンと騒が しい親子連れに取り囲まれていた。 ふてくされたような思いでキャンディーを舐めながら、私は一人の老人が子どもたちと遊んでいるのに目をやった。 年齢は七十歳前、恰幅がよく、格子縞のズボンにポロシャツとループタイといった格好で、ふらりふらりと歩いている。 老人と子どもたちのすることなすことに、人々は声をあげて笑った。 とうとう、老人は息を切らしてしまった。 まるで、その場にいるネコ嫌いの中から、たった二人に狙いを定めたネコのように。 あの子は六人兄弟でね、あっちの子は手首を骨折してギブスをしてるんだ、という具合に延々と。 「布教のために人々の家を訪ねてまわるセブンスデー・アドベンティスト派の人と、そういうことをしないユニテリアン派の人を掛け合わせると、どんな人になると思う? 妻のこと、娘のこと、住んでいる街のことを、根ほり葉ほり。
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