TRICK 劇場版
著者

蒔田光治/〔脚本〕 堤幸彦/監修 〔木俣冬/ノベライズ〕

出版社
角川書店
定価
本体価格 1200円+税
第一刷発行
2002/11
ISBN4-04-873430-X
あの、山田奈緒子と上田次郎のコンビが、映画になって帰ってくる!!

濃いキャラクター満載で「トリック」「トリック2」とステップアップしていった、カルトドラマが、大メジャー映画となって帰ってくる。大丈夫なのか、大画面で?!仲間由紀恵主演、堤幸彦監督作品。

 

■ ASAHI TV 版HP⇒

■ 劇場版HP⇒

■ エンターブレイン オフィシャル HP⇒

 

十九世紀半ば、フランスの植民地、アルジェリアでは大規模な反乱が起こっていた。
反乱を指揮していたのは、不可思議な術を使う現地の呪術師だった。
呪術師はその不思議な力で次々と奇跡を引き起こした。
民衆は驚き彼をあがめ、反乱は手のつけられないものとなっていった。
追いつめられたフランス政府は、ロベール・ウーダンという一人の奇術師を呼び寄せこう聞いた。
「あなたは本当にこの世に呪術というものが存在すると思うか」
ウーダンは答えた。
「いいえ。あるとすれば、すべては奇術のトリックに過ぎません」
「ならばアルジェリアに行き、そこで呪術師と対決してもらいたい。
あなたこそが本当の神であるとみんなに信じ込ませて欲しいのだ。反乱を鎮める方法はそれしかない」
ウーダンは海を越え、遠くアルジェリアヘと向かった。そこは、当時、地の果てと呼ばれた恐ろしい場所であった。
多くの民衆が見守る中、ウーダンは呪術師の前に進み出た。
そして、呪術師に銃を渡すと言った。
「私は祈りによって不死身になった。だから決して死ぬことはない。
嘘だと思うならこの銃で私を撃ってみなさい。
私は歯でその弾丸を受け止めてみせよう」
「ほお、面白い。だがその前に弾丸に印をつけさせてもらえないか。確かに私の撃った弾丸をあなたが受け止めたと分かるように」
ウーダンは呪術師の言う通りにさせた。
呪術師はウーダンに向け、銃を構えた。呪術師の顔にかすかな笑みが浮かぶ。次の瞬間、銃は火を噴いた。

 
 


このページの画像、引用は出版社、または著者のご了解を得ています.

当サイトが引用している著作物に対する著作権は、その製(創)作者・出版社に帰属します。
無断でコピー、転写、リンク等、一切をお断りします。

Copyright (C) 2001 books ruhe. All rights reserved.