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 大人の社会科見学 大人文庫
著者
青嶋ひろの/文 さのともこ/絵
出版社
ナナ・コーポレート・コミュニケーション
定価
税込価格 1260円
第一刷発行
2005/10
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ISBN 4-901491-33-4
 
大人になっても フシギなことばかり……   なかなか行けないあんなところ、こんなところを 怖いものみたさでのぞいてみたら、 「日本の不思議」が見えてきた!
 
大人の社会科見学 大人文庫 青嶋ひろの/文 さのともこ/絵

本の要約

ドールズ・パーティー、天皇一般参賀、地吹雪体験ツアー、自衛隊ヘリコプター搭乗、コミックマーケット、裁判傍聴、チアリーディング、オートサロン、ファッションショー、かなまら祭・・・なかなか行けないあんなところ、こんなところを、怖いもの見たさでのぞいてみたら、「日本の不思議」が見えてきた!知らない場所を歩くとワクワクするのって、なんでだろ〜?

大人になっても
フシギなことばかり……

 
子供のころ、学校の行事で必ずあった「社会科見学」。工場などを見て回り社会の仕組みを学習した。でも、大人になっても身の回りにはフシギなものばかり。知っているようで本当は知らない場所、気になるけど行ってみる勇気がないイベントなどがたくさんある。そこで、世間知らずの無防備なライターと、陰のパワー大好きの毒舌イラストレーターが見学コンビを組んで、日本全国のフシギを徹底的に見学&体験して回った。近づきにくいオタク系イベントから、国民行事、社会事件、スポーツ観戦、奇祭などをおもしろがり、驚き、あきれ、ツッコミを入れていく。そして、人々とふれあい、コミュニケーションを深めていくと、知られざる世の中のフシギが少しずつ見えてきた。

 

なかなか行けないあんなところ、こんなところを、 怖いものみたさでのぞいてみたら、 「日本の不思議」が見えてきた!

見たいような見たくないような、そんなあなたのモヤモヤを見学隊が解消する、世の中のフシギ体験ルポ。大人になるには、世間のこと知らなくちゃね。怖い、キモイ、さむい、イタイで片づけるのはもったいないから、この際徹底的にウォッチング。あなたが思っている以上に、日本はまだまだ元気だ。イラストもたっぷり。

のぞいて回った見学地
1 ドールズ・パーティー【謎のお人形市場】
2 天皇誕生日一般参賀【天皇陛下をバンザイしに行こう!】
3 雪国地吹雪体験ツアー【雪原を歩く、ただひたすらに】
4 自衛隊ヘリコプター搭乗体験【みんなの知らない自衛隊】
5 コミックマーケット【大人3人、初めてのコミケ】
6 裁判傍聴 【傍聴という名のピーピング】
7 チアリーディング選手権大会【清く正しい応援パワー】
8 東京オートサロン【無免許歴3X年、男祭りに挑め!】
9 ファッションショー【スタイリストたちの孵化】
10 かなまら祭【ほとばしれ、マラパワー!】



オススメな本 内容抜粋

はじめに


社会科見学、なにやら甘美な響きを持つ言葉である。
「社会科見学、行くそ」と言われてまずうれしいのは、授業をさぼって外に出かけられ
ること。いや、見学に行くことそのものが授業なんだからさぼってるわけではないけれど、
なんとなく学校の外に出られる、おとなしく先生の話を聞いてるんじゃなく、いろいろ歩
き回っていい、見て回っていい、というのは子ども心にとてもうれしかった。
小学校のころの工場見学なんて、楽しかったな。なぜか小学生なのに行った先が専売公
社(当時)のタバコ工場だったけれど、「ハッカのタバコはこうして別の部屋で作るんで
す。匂いが普通のタバコに移っちゃわないようにね」なんて話が、とてもおもしろかった。
いつかこのハッカのタバコを味わえる大人の日が来るんじゃないかな、なんて思いながら、
無垢な私は一生懸命、専売公社の人のお話を聞いていたものだ。
「じゃあ行きましょうか、社会科見学」と、言い出したのは編集イチカワ氏。
いやでも、私ももういい歳した大人だし。何を聞いても何を見てもおもしろかった
小学生とは違うし!
「この企画を動かすにあたって、僕の知ってる中でいちばんモノを知らなさそうな
ライターさんを選びました。アオシマさんなら大丈夫。世間を知らないから、どこに見学
に行っても楽しめますよ」
……反論はできません。私の知ってる中でいちばん失礼な、そしていちばん優秀な編集
者であるイチカワ氏は、もの知らずの私をちょっとでも助ける(というかツッコミを
入れる)ために、数々の修羅場をくぐり、酸いも甘いも味わいつくした大人の女よ、な
絵師・さのともこ氏をイラスト担当に選んでくれた。
「いや、私もだいぶ片寄った人間なんだけどさ」と、さのさん。そして……。
「もちろん僕も見学には付き添います。僕はいわば常識担当ってところですかね」
やっぱり君もついてくるのか、イチカワ氏……。
「さのさんと僕が一緒なら大丈夫、存分にモノ知らずぶりを発揮してください」
というわけででき上がった見学3人組。数々のイベント、お役所、奇祭などなどを相手
に、見学取材に挑みます。
はたしてアオシマは社会科見学を通して真の大人になりきれたのか?さのはアオシマ
の無知ぶりに我慢できたのか?イチカワ氏はその常識人ぶりをいかんなく発揮できたの
か?
乞ご愛読!


お人形大好きで
何が悪いんですか?

<13めぐ¥68,000>
ろくまんはっせんえん!
これは、今回見学するイベント「ドールズ・パーティー」の主役となるお人形、スーパ
ードルフィー(SD)一体の平均的お値段である。
お人形と言っても桐の箱に入ってる高級市松人形とか、100年前のアンティークドー
ルとかでは、ない。リカちゃんとかジェニーちゃんみたいに着せ替えて遊ぶお人形の、ち
ょつと大きくてそれなりにきれいで、ゴージャスなもの、といったところだ(ちなみに
「13めぐ」とは13歳のめぐちゃん、という意味らしい)。
確かに表情も繊細に作られ、お顔は普通にきれい。いや、いいものは本当にうっとりす
るくらいきれいで、日本人形や西洋のビスクドールみたいなお人形特有の「怖さ」もない。
日本人好みのアニメ的なかわいらしさにこだわって作られているようで、その筋の人々に
人気があるのもうなずける。?洋服だけじゃなく靴や下着やアクセサリー、それからウイッグなんかも着せ替えが楽し
めるのも、すごい。
さらにはオリジナルのお化粧を施したり、目の色だの胸の形だの肌の質感だのまで自分
で選べてしまうらしいから、相当遊び心をそそる代物ではある。99年の発売以来、もとも
といた着せ替え大好き、カスタマイズ大好きの「人形マニア」がまず飛びつき、徐々に普
通の女性たち、特に「小さなころは人形好きだったけれど、大人になってからは普通に生
活してました」そんな人たちの心をもつかんで静かなブームに……という展開もよくわか
る。
でもでも、ろくまんはっせんえんだよ!さらに特注だの限定品だのになれば10万、20
万は平気でかかってしまう金食い人形!そんなお人形にはまってしまった人たちの集ま
りとは、いったいどんなけったいなものなのか?
というわけでドールズパーティ@東京ビッグサイト、さっそくのぞいてまいりました。ゴロゴロ引きずる大荷物の正体は?
朝10時の開場前から、東京ビッグサイト西2ホール前には、長い長い行列ができている。
集まってくる人々の男女比は半々、年齢は20代後半から30代、40代と、思ったより高めだ
ろうか。やはりあの高価な人形のファンなのだ、みんなそこそこ経済力はある。そんなに
若い人はいないわけだ。
でもちょっと驚いたのは、人々の多くが旅行用の車輪付きキャリーバッグをゴロゴロ引
きずって来ていること。地方からの参加者が多いのだろうか?いや、それにしても国内
旅行でゴロゴロする人ってそんなに多くはないはず。それなのにまるで空港に集う人たち
の列のように、みんなが一様にゴロゴロしているのはなぜ?
「なんだかヴァイオリンケースみたいなカバンを持ってる人もいますね」
と、編集イチカワ氏。ほんとだ。向こうには、テニスラケット用のバッグを担いでる人
もいる。とにかくみんな、異様に手荷物が大きい集団だ。
でもこの謎は、ドールズ・パーティー会場に入るとすぐに解けることになる。
なんとそこに集まっている人々の多くが、自慢のお人形さんを手に持ち、胸に抱きなが
ら、そのへんを闊歩しているのだ!そうか、あの旅行カバンの中身はこれだったのね。
しかもこのお人形さんたち、想像していたよりもでかい!だいたい小さなもので43セ
ンチ、大きなもので60センチと、リカちゃんジェニーちゃんの2倍3倍はありそうな大き
さ。これを男も女も、老いも若きも、大事そうに抱っこして会場をうろうろしているのだ。


(本文P.12〜19より引用)



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