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ばかと40人の青年 著者 キン・シオタニ 出版社 ブッキング(1996年に鶴書院から刊行されたものを復刊) 定価 本体価格1900円+税 第一刷発行 2002/03/12 ISBN4−8354−4037−4 キン・シオタニ 処女本。ここにキン・シオタニのルーツがある。 ばかと40人の青年[目次] ばか ・ばか 13・チャーハンにおける人生の感じ方 14・拍手と握手のちがい 15 ・想像力の豊かな人に呼んでもらいたい一行 16・誰も知らない 17 ・ある交通風景 18・偽善者のススメ 19 ・汚染 19・プレゼント 20 ・ちょっと奥の深い一行 20 ・ナイフ 21 ・類は友を呼ぶ 22 ・旅のすすめ 22 ・ほめ上手 23 ・かっぱの親子 24 ・懐古主義者 24 ・新しい歯ブラシ 25 ・虫 25 ・想像力の豊かな人に読んでもらいたい一行 26 ・がにまた 27 ・かわいくない赤ん坊 27 ・からくり人形 28 ・やっらに気をつけろ 29 ・生成と消滅 30 ・糾弾すべきかどうか分からぬ不倫の風景 30 ・人生 30 ・国民はバカ 31 ・祝砲 31 ・和尚 31 ・切れる頭 32 ・生涯 32 ・モヒカン 32 ・想像力の豊かな人に読んでもらいたい一行 33 ・犯罪ドーナツ 34 ・人生はマグカップ 34 ・うちまた 34 'でぶちん 35 ・今を生きる 35 'ロバ 36 ・そよ風 37 ・じゃんけんを考えた人 37 ・法律 38 ・運命 38 ・人生劇場 39 ・小鳥 40 ・悲しき子羊 40 ・醜い犬 41 ・サーカス 41 ・ワン 42 ・笑顔 42 ・偉そうな顔 43 ・ここにもまた 43 ・若いひとたち 44 ・想像力の豊かな人に読んでもらいたい一行 44 ・24 45 ・相撲 46 ・小さな楽しみ 47 ・今に見てろ 47 ・人という漢字 48 ・所 48 ・未来 48 ・無題 49 ・ゴメンネ 49 ・叫び 49 ・眠る瞬間 50 ・テカテカヒカル 50 ・根 50 ・探しもの 51 ・一大決心 51 ・ホームラン(その1)52 ・ホームラン(その2)52 ・ふとっちょ太郎 53 '涙 53 ・おのぼり次郎 54 ・逃げ 54 ・出世話 55 ・ぎゃははあはは 56 ・お世辞 56 ・かくれんぽ 57 ・天の空腹 57 ・白い粉 58 ・オレンジ色の風景 58 ・大きな波 59 ・趣味 59 ・果報は待つな 60 ・バカとボケ 60 ・迷信 60 ・忘れた 61 ・たくさんの人生 62 ・さまざまな真実 62 ・しみじみ 63 ・まあがんばってよ 63 ・確認 64 ・まにあってよかった 64 ・道理 65 ・ジョオク 65 ・馬鹿野郎! 65 ・ふたりの生活 66 ・向上心 66 ・言葉 67 ・受け身の人生 67 ・赤ちゃん 68 ・うどん教 69 ・おもしろい家族 69 ・タヌキ踊り 69 ・鳥に襲われたセミ 70 ・鈴虫 70 ・兄弟喧嘩 71 ・健全な 71 ・車窓における人生の感じ方 71 ・人間失格 72 ・ひとびとがたくさん 73 ・考える人 74 ・知らなかったみなさん 75 ・想像力の豊かな人に読んでもらいたい世界一長い小説 76 ・男といい女 77 ・けんか 78 ・祖母 79 ・美しい女と一本の白髪 80 ・朝 82 40人の青年 1「恋は盲目」の時代から「恋はウィンク」の時代だと主張 する青年 86 2オノ・ヨーコに言われた通り世界中のすべての時計を誰にも気づかれないように二秒ずつ早めようと企んでいる 青年88 3「元気?」と聞かれて、そうじゃないのに「元気リと答えるべきか迷っている青年 90 4三軒茶屋のことを"サンチャ"と呼ぶ青年 92 5二十一世紀になっても猫はまだのんびりしているかどうか考える青年 94 6地面をずっと掘ってブラジルまで行くことの様々な困難を考えると、やっぱり飛行機で行くのが一番合理的だと結論する青年 96 7御茶の水のことを"チャミズ"と呼ぶ青年 98 8文句言わない協会を脱会しようかとひそかに考えている青年100 9一番きれいな雪の破片を見つけ、そしてそれを食べようと考えている青年 102 10池袋のことを"ブクロ"と言う青年104 11喜怒哀楽の表情がほとんど変わらない青年106 12形骸化された日々を送る青年108 13ジャンコクトーに才能があるかないか悩む青年110 14精神分析を必要とする青年112 15もっとも不幸な時にもっとも幸せを感じる青年114 16山手線の全駅名を順番にまちがわずにスラスラと言える 青年116 17バカをやすみやすみ言う青年118 18どんな言葉も、ブーメランのように自分のもとに帰ってくることを知っている青年120 19世界の優しい無関心に心を開く青年122 20鳩が嫌いな青年124 21同じあやまちを何度もくりかえす青年126 22霊枢車を見ると親指を隠す青年128 23恋人とうまく行っているのにもかかわらず、それを失うことにおびえている青年130 24見えない何かと戦っていると思い込んでいる青年132 25「やつらは生活はしているが人生は生きていない」と批判する青年134 26風に溶けてしまいたく思っている青年136 27宇宙やハイテクといったことに興味がない青年138 28まずほめる青年140 29止まらないしゃっくりにおびえる青年142 30ここ一番というときにとても役に立たない青年144 31(a+b)2=a2+2ab+b2という公式を何か人生に応用できないかと考えている青年146 32長崎に行きたい青年148 33"グッドスリープ"で「ぐっすり」か、と理解する青年150 34来年の足音を聞く青年152 35昨夜、夢でブランコになった青年154 36三度の飯よりハミガキが好きな青年156 37明日が待ちきれない青年158 38日が伸びたなあと感じる青年160 39十二支を順番にまちがわずにスラスラと言える青年162 40顔で笑って心で泣く青年164 あとがき166 イラスト/キン・シオタニ装丁デザイン/塩谷良治 あとがき はい。 というわけで、「ばかと40人の青年」、いかがでしたか? 本文にもありますように、これらの作品の多くは、「読むパート」「見るパート」、ともに僕が23歳の時に書いたものです。 今、僕は26歳です。 その時の自分と今の自分とか、変ったところと変っていないところとか、そんなことを長々とここに書きはしないけれど、ひとつ確かなことは、いつも誰かの世話になり、その人の御好意に甘えていた自分があったということです。 思い返してみれば僕の誕生からこのたびの出版にい たるまで、いろんなかたちでお世話になった人たちを ひとりひとり書いていったらいったい何ぺ一ジくらい になるかしら? たぶんCD−ROMになら入るでしょうけれど、でも、それもここには書きません。 その人たちは自分で知っているはずです。 だからその人たちは、今、僕がこういうふうに書いているのを読んで、 「あ、俺のことだ」とか、「あ、あたしのことね」って思、っているはずなのです。 そうです。あなたのことです。 そのあなたに、今、ここで御礼申しあげたところで、今までに受けた恩や、かけた迷惑がチャラになるとは思っていませんが、そのことを忘れてはいないという意味をもこめて、あらためて感謝の気持ちを伝えたく思います。 本当にありがとうございました。 それから、何よりも、今、これを読んでくださって いるあなた。 どうもありがとう。 どうでした? 僕のスタイルはすべての人から好かれるというようなものではないということは知っているし、特に何かを訴えたい、というようなものでもありません。 ただ、よろしかったら、これからもよろしくお願いいたします。 最後になりましたが、この本の出版にあたりまし て、鶴書院のスタッフの皆様と、GIPSSTUDIOの皆様に心からお礼申し上げます。 1996年春 塩谷 均 |