狂い咲き「凶気の桜」の流れ 和への軌跡
著者

「凶気の桜」製作委員会/著

出版社
新潮社
定価
本体価格 1300円+税
第一刷発行
2002/10
ISBN4-10-442303-3
小説、映画、音楽 そして 「狂い咲き」 2002年、平成維新 勃発! 映画「凶気の桜」 10/19 全国東映系で大公開!

映画 『凶気の桜』 公式サイト

そしてまた今日もブレイクビーツ、見えない牢獄をたたき壊す 渋谷ストリート、そこら中が国境線、二〇〇二年アメポンが生んだロストジェネレーションの咆哮!


光の射す方向へ 窪塚洋介が山口進になった日
第一部 蕾の桜 平成十三年、夏−秋、冬。渋谷

モノローグ、窪塚洋介。『凶気の桜』、渋谷、ヒップ・ホップそして和。

「以前」と「以後」。/シンクロ、“凶気”との出会い。二つの国境線。/ノー・モ
ア・イメージ。/ヒップ・ホップの精神。/ストリート・ナレッジ、K DUB SHINE。
/理解とセンス。薗田賢次。/怖い大人。丸山昇一、仙元誠三。/憂鬱な先端、愛す
べきマッド・シティ。/Fuck the Babylon./ルーツ探し。モチベーション。/イン
&ヤン。

第二部 彼岸の桜 平成十四年三・二四−五・一六。渋谷

シーン、映画「凶気の桜」の特選ショット。

第三部 桜、咲く 平成十四年、春−初夏。渋谷

コンフェッション、出演者による撮影、製作秘話。

「ラッキー」というより「神がかり」。/「こいつらじゃん、ネオ・トージョーは」/
まんまネオ・トージョー〜戦闘服、マークのこと〜/山口進のこだわり 市川勝也の
こだわり 小菅信也のこだわり/殺し屋でなく、“消し屋”。/憂鬱な季節。バッタも
ん。/「かたい握手で一日が始まった」/「一生に一度のこと」/最後に。一番「面
白い」話。

第四部 八・一五の再会 平成十四年、夏。神楽坂

鼎談 「俺の話だ」三人組
薗田賢次(映画「凶気の桜」監督)・K DUB SHINE(映画「凶気の桜」音楽担当)・
窪塚洋介
対談 「やっとめぐり会えたね」
ヒキタクニオ(『凶気の桜』著者)*窪塚洋介

凶気の桜、咲く ヒキタクニオ

「以前」と「以後」。

 いまの自分の居場所に満足しているわけではないし、ベストな場所に自分がいるなんて、さらさら思ってない。でも、「最高」としか言いようのない「流れ」が俺のなかやまわりにあって、感謝しまくりですね、この一年間。
 映画「GO」との出会いは大きかった。もうスペシャル。「GO以前」と「GO以後」という、太い線が窪塚洋介のなかに引かれてある。そんな感じ。
 演じるとき、この作品でなにが伝えられるのか、ということをすごく考えるようになった。そのきっかけを作ってくれたのが、「GO」だった。デビューしたての十九の頃とか、「役者、天職です」って言ってた。役の幅、つまり「俺、こんなのも出来ます」で役者やっていて、それは気持ちよかったし、それで「GO」という映画ともめぐり会えたんですけど、「役者・窪塚洋介」のままだったら、“幅”の世界で遊んで、楽しんでいるだけだったような気がする。
 でも、「役者・窪塚洋介」である前に俺は窪塚洋介だった。当たり前だけど。もしかしたら、「GO以後」は役者として面白くなくなったと言われるかもしれない。だけど、他の人には面白くなくても、俺には面白くて、新しいことができるから。
 なにも発信しなくて、とにかく、めちゃくちゃうまい役者という人もいる。俺はそういう役者を尊敬するし、そういう行き方もアリだったと思う。でも俺は俺だから。発信することが好きだし、黙ってられない。それが、俺の形。それでいいや、なるようになれ、すべてをプラスに変えて行ける。そう信じられるようになった。そして、そこにあったのが『凶気の桜』だった。

(本文P.16、17より引用)

 
 


このページの画像、引用は出版社、または著者のご了解を得ています.

当サイトが引用している著作物に対する著作権は、その製(創)作者・出版社に帰属します。
無断でコピー、転写、リンク等、一切をお断りします。

Copyright (C) 2001 books ruhe. All rights reserved.