語学の脳みそ 11ヵ月で4ヵ国語をマスターした僕の語学のツボ
著者
矢部太郎/著
出版社
ワニブックス
定価
本体価格 1300円+税
第一刷発行
2002/12
ISBN 4-8470-1479-0
これば矢部太郎流語学習得のポイントだ!

いつまでたっても英語がしゃべれない アナタに 
文法を覚えることにより“聞いて⇒まねる”が僕の語学のツボです。

『進ぬ!電波少年』という番組がありました。
番組の人にボクは聞かれました、将来の目標みたいなものを。
そして、ボクはハッキリと、それは希望に燃える表情で答えました。
「違う国の人を笑わせてみたいです!」
思わず口にしてしまったそんな言葉、ここからボクの語学生活がスタートしたのです。
アイマスクとヘッドフォンを付けられて、連れてこられた先は、殺風景なマンションの1室でした。
少し前まで坂本ちゃんが、大学合格目指して受験勉強していたあの部屋です。
ここでボクはその日から、「スワヒリ語を勉強してアフリカ人を笑わせる」という目的のために勉強することになってしまったのです。
はじめに言っておきますが、ボクはこれまでどの外国語もちゃんとマスターした経験はありませんでした。
学校の勉強でやった英語だって、「それなり」の成績しかとれていません。
それなのに、本当に外国の人を笑わせる、しかも英語やフランス語じゃなくて、スワヒリ語かよ!聞いたことないよ!と思わずヘコんでしまいました。
しかも、この番組企画にはハードルがあって、1日3回行われる会話テストにクリアしていかないとご飯が食べられないんです。
ご飯を食べられないと、やっぱり生きていけません。
でも、がんばって勉強せざるを得ない、こうした状況に追い込まれたからこそはじめはやっていけたのかもしれません。
ただ、語学というものをちゃんと実用レベルで学んだことがなかったので、はじめはとまどいと失敗の連続でした。
結果、途中で分かってきたことは、受験英語と同じやり方では全然言葉は覚えられないということです。
単語を無意味に覚えてみたり、最初に文法から理解していこうとしたりしてもダメでした。
幸い、「ケイコ先生」という名前のアフリカ人の女の人が1日30分だけ家庭教師をしてくれたので、ちょっとでも生きた言葉を聞こう、ここにすべてを注いでみました。
そうすると、今までナゾの音のかたまりにしか聞こえなかったスワヒリ語が、なんとなく言葉として把握できるよっになってきたんです。
もちろん、意味はほとんど分かりませんが。
最初はとにかく耳を鍛えていくことが、言葉の世界の入り口へのパスポートだったのかなと、今振り返ってみて思います。
その後も今に至るまで、企画がらみでホントいろんな言葉を覚えてきました。スワヒリ語のときは、1人で部屋で勉強していたのですが、次に覚えたモンゴル語は、ボクの部屋にいきなりモンゴル人の家族が一家でホームステイしにきたのです。
このときは「家族」という小さな単位の社会でコミュニケーションを取りながら学習していきました。
さらに韓国語では、なすびさんが「懸賞生活」で使っていた韓国の部屋で勉強することになりました。
このときは、実際に韓国の街の中に出て、道をたずねたり、見知らぬ人とのコミュニケーションを取るということをやってきました。
そして、次はいきなりアフリカのコイサンマンの村です。
相方の入江慎也くんも途中で合流して、一緒に村人たちと生活しながら勉強していきました。思えば部屋、家族、街角、村全体と、コミュニケーションの幅も少しずつステップアップしていったのかもしれません。
そのステップにうまく合わせることができたのか、スワヒリ語のときにあった「ムダ」の部分がだんだん削ぎ落とされていったような感じで、コイサンマン語のときにはすっかりムダのないシンプルな勉強をすることができている実感がありました。

(本文P4〜6より引用)

 
 


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